山岸運送様 取締役 山岸龍大様

離職率減少、より働きやすい環境が実現

静岡県の物流会社、山岸運送株式会社(山岸一弥社長)では、RPAを利用した革新的な進化を遂げるため、業務改善専門の部隊「DX事業部」を立ち上げて、トータル1300時間もの業務改善を実現しました。

「そのことが離職率の減少や、働きやすさの改善につながっています」とおっしゃられたのは、事業部の立ち上げから業務改善の実施に高いモチベーションで関わられた取締役の山岸龍大様。

業務改善や幸福度アップに、ミラロボがどのように貢献したか詳しく話を聞きました。

自動化によって業務改善の意識が向上

業務改善を大きく進める中でもっとも大事なことは現場の声を聞くことです。部署ごとの縦のラインではなく、横断的な横の組織を作ることで、対象業務を各部署から拾うことができました。意識の高い選りすぐりのメンバーが業務改善に対して前向きに取り組める「DX事業部」を創設できたことに大きな意味があると思っています。

また、ミラロボの導入によって社内全体に業務改善の意識が高まって、RPA化の要望の声は増えてきています。徐々にではありますが、現場側から声が上がるようになってきたことが嬉しいですね。対象業務の発掘はまだまだ続けられそうです。

自動化による業務改善が業績を変える

声が上がったからといって、すべてを自動化しているわけではありません。対象業務を決める際には基準を設けています。まず、スピードを要する仕事であるかどうか。そして、作業ボリュームが大きいかどうか、です。

1か月に15分程度の仕事を自動化するのに一週間以上かかるようでは効率が良いとは言えません。また、あまりに重要度が高すぎる仕事もRPA化していません。逆に積極的に取り組みたいのは入力業務ですね。

売り上げを上げたい社員からすれば、入力業務に手間や時間がかかりすぎることは苦痛です。その時間をミラロボで削減できるなら、業務改善がそのまま売り上げアップにつながると考えています。

ミラロボがツールとツールをつなぐ

ミラロボが画期的だと感じたのは、ツールとツールをつなぎ合わせる仕事を人に代わってできること。例えば、従来はメールを受け取った社員がデータをダウンロードしてLINEで共有するという業務がありましたが、ミラロボで自動化することで社員の手を借りることなくスムーズに情報の伝達ができるようになりました。業務時間外であってもミラロボがミスなく働いてくれるので、生産性はかなり高まったと言えると思います。

紙の書類からデータ化することはできませんが、データからデータの処理はミラロボが全部やってくれるので、エクセルへの手入力といった1日1時間以上かかる作業が自動化できたときは、業務改善の効果を強く実感しましたね。

業務改善で生まれた時間の行方

今後の課題としては、自動化できた後の時間をどう使うかまでを把握すること。ミラロボの導入によって確実に作業時間は圧縮されています。

なかったはずの時間が生まれることは、必ず社員にとってプラスになるはずですが、一週間も過ぎればそれが当たり前になってしまいがち。その点、ミラロボマネージャーを利用すれば、部署ごとにどの作業をどれだけ改善できたのか、RPAがどれくらい役立っているかが数字として見えるようになると聞いて、とても興味を持っています。

社員の幸福度の変化を見ることができるのも面白いですね。自動化を進めている「DX事業部」にとっても、現場の社員にとっても、モチベーションアップにつながると思います。

アナログの非効率性を問題視

業務改善といえば、山岸運送では、運行管理業務の無駄を徹底的に排除した現場特化型システム「D-manager」を開発し、2020年の11月から社内運用をはじめました。これは従来の電話や紙を利用した非効率なやり方を一新して、運送会社の管理者、ドライバーが共にハッピーになれるソリューションです。

ドライバーの業務環境を良くしたいのは業界共通の思いですよね。運行指示を紙ベースで行っていたり、運行管理者、配車とドライバーの電話連絡が多かったりと、運行管理業務の悩みを解決するアイデアを2年の構想期間をへて形にしたのが「D-manager」です。

パソコンとスマホを連携させて情報の入力、管理、発信、共有を管理者側とドライバーが端末の操作でできるので、情報共有のスピードが上がるだけでなく、大きなコストダウンにもつながります。今後も効率化には目を光らせていきたいですね。

※「D-manager」については、こちらのサイトで詳しい説明があります。

売り上げアップに特化したRPAの運用

今後はさらに売り上げを上げることに特化してミラロボを運用していきたい。売り上げを細かく管理して報告書をあげたり帳票を作成したりする仕事は、営業からすれば余計な仕事です。

これをRPAを利用して自動化すれば、経営者からすれば一番欲しい情報がリアルタイムで手に入り、しかも社員の貴重な時間を奪うこともなくなります。このことにいち早く気付ける人が、経営層にいるかどうかでRPAをうまく活用できるかが左右されると思います。

得意な人に任せるだけの丸投げの運用では、一時は自動化ができたとしても結局は無駄になるでしょう。ミラロボの運用に当たっては、常にモチベーションを高く持ち、ハンドルを握り続けることが重要ではないでしょうか。

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